Doctor's column

和風月名で3月は、弥生

師走と並んで名前の中に月の字が無い月ですよね。

単漢字の意味を調べてみると「弥」は「いよいよ」と「生える」という意味の「生」です。
生命の息吹きを感じさせる言葉で、三月の心持にピッタリの言葉だと思います。

皆さんは、この時季にいよいよ生えるぞ!咲くぞ!と待ち焦がれている物は何ですか。
やはり、桜でしょうか。
私も桜は、大好きですが、人混みが苦手でお花見に繰り出すということをあまりしません。
なので、住宅街で立派な桜の古木を見つけると足を止めて、しばし見呆けるというのが、私流の花見です。

そしてもう一つ私が、春先に出てくるのを待っている物といえば、フキノトウ、こごみ、タラの芽などの山菜です。
これらを天ぷらでいただくとつくづく日本人でよかったなと思います。

ただ、山菜は、一般的に高温で揚げたり、水に浸したりなどして、所謂、“灰汁”を抜かないと中毒やアレルギー症状が出現することでも知られています。

ご家庭で、もし、処理をする前に盗食をされてしまったら。

まずは、落ち着いて、呑み込んでしまったかの確認、次にかかりつけの動物病院が、診察時間中であれば電話、夜間ならば、夜間救急病院へ電話をしましょう。
そして、食べられてしまった山菜の名前とだいたいの量を伝えて、病院の指示に従って受診しましょう。
もちろん、アレルギーも中毒も起こさない場合もありますが、胃の中にあるうちに催吐(薬を使用して吐き戻させること)処置を受けて被害を最小にすること、自己判断で様子を見ずになるべく速やかに受診することが、大事な家族の命を守る秘訣です。

気候が良くなると一緒のお散歩もお出かけも自ずと増えますね、生活の中には、気をつけなければいけないことはたくさんありますが、注意して楽しいお出かけを。

Page TOP